共食とは家族・地域社会・職場または趣味の仲間が集まって、同じ食べ物や飲み物を共に飲食することです。共食は「きょうしょく」と読みます。「ともぐい」ではありません。共同飲食といわれることもあります。孤食の反意語です。
共食のはじまりは日本に古くから存在する神道にあります(諸説あり)。
神道ではお祭りの際に食べ物や飲み物やお酒をお供物とします。お祭りの後にそれを下げてみんなでいただいていました。
お供えしたことで食べ物などに神様のご利益があり、同じ神様を祭った集まりでそれをいただくことでみなさんに等しくご利益をいただき、神様のご利益に感謝しながらみなさん同士の絆を確認して深めあっていきました。
1万6千年前が起源とされる縄文時代・弥生時代が神道の始まり。その頃から日本人に馴染みのある食に関する習慣が共食です。
出所:「神道」の基礎知識。神社での参拝手順と新式葬儀も(画像も同サイトより)
現代は核家族や夫婦共働きが多くなったことによって子供だけでなく親も1人きりで食事をすることが多くなりました。1人きりで食事することを孤食といいます。
孤食にはさまざまな問題があります。孤食をなくし、食を通して豊かな人間性や健康な心身を育てようと狙っているのが共食です。
共食には4つのメリットがあります。
メリット1 コミュニケーションの活性化
共食のメリットとは、まず、家族間や友人間でコミュニケーションが活性化するために関係がよくなることがあげられるでしょう。
一緒に食事をすることで、食事そのものが美味しく感じられるだけでなく、目の前にいる相手とは会話が始まります。
「これ美味しいね」「それは何?」といった質問や共感から会話が始まり、コミュニケーションが活発化するのです。楽しい気分になりますので、体はリラックスして臓器の働きも良くなるでしょう。
メリット2 知識が増える
食卓でのコミュニケーションによって知識が増えます。
料理に使われている食材や料理のレシピ、味などについては勿論のこと、その日あった出来事で嬉しかったことや悲しかったことなどを思い出し、目の前にいる人と話題を共有しようとするのです。
関心が広がり、相手の話を聞くことで知識も増えます。
メリット3 マナーが身につく
食事のマナーを伝えることも可能です。子供だけでなく両親や祖父母など年長者と食事をすれば、その際のマナーについて注意されることが多いでしょう。
作法やマナーは、身内の人との食事で教えてもらうことで社会に出た時に恥をかかなくて済むようになります。
メリット4 栄養バランスが良くなる
一人で食べると食事内容にも手を抜きがちですが、数人で食べるとなるとそれぞれに栄養面や食べやすさを考えてメニューも豊富になります。
結果として、栄養バランスの取れる食事となるのです。
最近は1人暮らしをして働いている方とか学生、高齢者の1人暮らしも増えてきているので大勢で食事をするよりも1人のほうが多いという方が増えてきています。
1人暮らしではなくても、家族みんなの生活リズムがバラバラだったりすると、一緒に食べる機会もどうしても減ってしまいます。子供についても、親が共働きの家庭も多く、子供だけで食事するという家庭も少なくありません。
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