共食は共同飲食のこと
共食とは「共同飲食」の略称です。
宗教的な儀式の際に同じものを食べることに対して、この言葉を使う場合もありますが一般的には家族や同級生、職場の同僚など、自分が所属しているコミュニティのメンバーと共に食事することに対して用いられています。
逆にこうしたコミュニティのメンバーとは別に自分一人だけで食事をすることは、孤食と呼ばれています。
共食が推奨される理由は
農林水産省を筆頭に日本政府は共同飲食を推奨していますが、いったいどうしてなのでしょうか?
それは一人だけで食事するよりも、共同飲食をした方が様々なメリットがあることが分かっているからです。
共同飲食が推奨される最大の理由、それはコミュニケーションが促進されるということです。
当たり前の話ですが、自分一人で食事をしている場合は、話し相手となる人もいないので無言で飲食をすませることになります。
これに対して複数の人間で食卓に囲めば、そこには様々なコミュニケーションが発生します。
また美味しいものを食べている時というのは、自然と気持ちが高揚しリラックスできるものです。
こうした状態で会話すると、仕事をしている時にはなかなか言えない本音を出せたりするもので、それが人間関係を深めるきっかけになることも、珍しくはありません。
コミュニケーション能力は現代社会で働く上で、極めて重要視されている能力です。
これを食事という毎日必ず行う行為の中で磨いている人と、そうでない人の差は長期的な視野から見ればとても大きなものになるでしょう。
共食は健康面でもメリット
さらに共同飲食は健康面においても良い効果を発揮します。
子供はどうしても小さい頃に好き嫌いをしてしまいがちですが、これを矯正しないまま大人になってしまうと生活習慣病にかかりやすくなるなど、健康リスクが増加する危険性があります。
大人が一緒に食事をすることで好き嫌いをせずに、色んなものを食べさせることはとても大切です。
逆に子供が両親や祖父母と食事することは、高齢化した家族の体調を確認するよい機会となります。
普段より食事の量が少なくなっていないかどうかなどを確認しておき、異変に気がついたら病院に行くように勧めたり普段よりも早く帰宅して様子を確認する、こういった心がけを行うことで病気を早期発見することが可能です。
このように共同飲食には様々なメリットが存在しますが、農林水産省などの調査では共同飲食を行っている家庭は全体の半分程度に留まっており、今後の改善が望まれています。
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