昭和、平成を超えて、今は令和。昭和には戦争があって物資の不足があり、栄養失調なんてことも普通にあったそうです。
時は流れて今は令和。ものは不足しているどころかあふれています。選択肢が多すぎて選べない、選ぶのにパワーが必要。
食べるものも同じで、日本に栄養失調に陥る時代があったなどと想像もできないくらい、私たちの周りには食べ物があふれています。
栄養のバランスは取れている?
しかし今、現代の栄養失調が起きているって知っていましたか。
炭水化物や脂質が多い、栄養が偏った食事ばかりをすることによって起きている栄養失調で、お腹いっぱい食べているにもかかわらず、体に必要な栄養素が足りていない状態をいいます。
現代版の栄養失調ともいうべき状態に陥っている人は、炭水化物や脂質を偏重的に多く取っている場合などは見た目にも現れてきます。皮下脂肪や内臓脂肪が多いというケースがあります。見た目には肥満体型なので栄養を取りすぎと周囲から言われたり、本人が自覚したりで、さらに栄養を抑えようとします。
現代版の栄養失調は若い女性にも多く発生しているそうです。痩せたい、痩せた体型を維持したいとばかりに、急激なダイエットや自己流の食事制限を行う女性が多いです。
男女問わず、どちらかというと男性に多いのが食事の大半がファーストフードだったり少ない選択肢をローテーションするという同じものばかりを食べるというケースです。
現代版の栄養失調は、偏った食事をすることで必要なカロリーは足りているのに必要な栄養素が足りないために身体が不調に陥ります。
さらに、ダイエットのために自己流の食事制限をしている場合は偏食に加えて生命維持や体が適正に稼働するために必要な摂取カロリーが不足します。
スキニーファット 現代版の栄養失調
スキニーファットって聞いたことはありますか? 日本語にすると「痩せたデブ」といった感じになります。隠れ肥満と言われることもあります。
痩せたデブ、矛盾した言葉ですよね。でも、現代版の栄養失調では矛盾していないのです。
人間の身体は自分自身の生命維持を第一優先に考えられているのだそうです。
現代版の栄養失調や自己流の食事制限によって必要な栄養が足りなかったり必要な摂取カロリーが足りないと、自分の生命を守るためにどうするかというと、筋肉を減らし、脂肪を増やすのです。家計と同じですよね。入ってくるお金が減ったらどうするかといったら、支出を減らし、少しでも残ったら将来のための貯蓄に回しますよね。
身体も同じです。
筋肉は体を動かすために必要なパーツです。筋肉が多ければより大きく力強く動くことができます。しかし、筋肉は動くためにエネルギーを必要とします。筋肉が多ければ多いほど動くためにより多くのエネルギーを必要とします。また、筋肉の量が多ければ多いほど動いていない場合でもエネルギーを消費します。
脂肪は余分な(と判断された)エネルギーを蓄積しておき、必要な時にエネルギーに変換して活動できるようにするための、これも必要なパーツです。
家計と同じで、身体は入ってくるエネルギー(カロリー)の量が少ないと判断すると消費を減らして収入を貯蓄に回すという判断をします。消費を減らすためには筋肉を減らします。そして筋肉を減らすことによって消費を免れたエネルギーを脂肪として溜め込みます。
これが繰り返されることによって、筋肉量が少なく脂肪の多い身体になります。これがスキニーファット、痩せたデブが出来上がる仕組みです。
スキニーファットになると、上にも書いた通り、脂肪の多い見た目になります。ボディーラインが美しくないと感じられます。
綺麗になりたい、美しくなりたい、そう考えて始めたはずのダイエットが苦労して得たものはスキニーファットだったとすると苦労が水の泡ですね。
ちなみに、スキニーファットは海外では問題視されています。海外では筋肉がなく細いだけの身体は太っているのと同じように、自己管理ができていないと判断されてしまいます。
- 自己流の食事制限をしている(何かの書籍などを参考にしたとしても)
- 疲れやすい
- 冷え性
- ほっそりしているのに体脂肪率が高い
- 体を動かすのが億劫
- 体が引き締まっていない、ハリがない
こんなことに当てはまる方はスキニーファットかも!?
栄養バランスの良い食事を継続的に
まずは身体を活動しやすい状態にする、そのために栄養バランスの良い食事を、必要なエネルギーや栄養素を摂取する。身体が現代版の栄養失調である状態であった場合はそれを脱すること。美や健康はそこからです。
栄養バランスの良い食事を取るのが難しい、どうすればいいかわからないという方はこちらの記事も参考にどうぞ。
2019.06.13
Photo by ぱくたそ Many Thanks